気になるドラマ


良いドラマはいいっ(@@)/

さい@さいが気に入ったドラマ

ここではさい@さいが気にいったドラマについて取りあげてみたいと思います。。(^^)

お気に入りドラマとは‥

ちゅらさん、深く潜れ、リップスティックなどは別にページが既にあるのでそれ以外のドラマについてとりあげてみました。ここでの「お気に入りドラマ」とはさい@さい自身が何回も見返すようなドラマ、そして「良いドラマだよ」と友人たちに思わず宣伝したりしたドラマのことです。

お気に入りなのはドラマ全部のコトもありますけど、1話だけお気に入りということもあります。その辺はバラバラですが、そういうことで許してください。紹介するドラマの中にはDVD等もでていなくて、再放送でもないかぎり見れないものもありますけど‥まずは紹介だけでもしておこう‥ということで。。

ここでは、

  1. ちょっと待って、神様
  2. 六番目の小夜子
  3. イグアナの娘
  4. 宇宙料理戦プラネットボンバー@料理少年Kタロー
  5. なぎさホテルにて@ビタミンF
  6. 20年間待った女@世紀末の詩

について紹介いたします(^^)

 

ちょっと待って、神様

NHKの夜の連続ドラマ、通称「夜ドラ」。
毎日(月〜木)15分の連続ドラマですが、結構いい作品が目白押しです。
その中からさい@さいからご紹介させていただく一押しドラマがこれです。

泉ピン子 x 宮崎あおい = ???

NHK名古屋放送局製作のドラマ

「ちょっと待って、神様」はNHKの夜ドラ(23:00-23:15)枠で、2004年1月から5週に渡って放送されました。この枠は各地のいろんなNHK放送局と製作会社が持ちまわりで製作しているようですが、このドラマはNHK名古屋放送局(CKですね)が制作しました。NHK名古屋といえば「中学生日記」でも有名ですが、ドラマに関しては時々とんでもない良質なものを製作するって感じがありますね。

最初はただのコメディー・ドラマかと思った‥。

ドラマにインパクトが出るとすれば、それは視聴者がその期待を上回る「意外性」を感じたときでしょう。このドラマではその「意外性」がとにかくありました。まずはキャスティングから尋常じゃなかった。なぜ、泉ピン子さんがこの枠に出てくるのか??、お呼びじゃないだろ?ってのが第一印象でした。「渡る世間〜」とかの視聴者層じゃないのだから‥。しかもそこに宮崎あおいちゃんを絡める‥、いったいどんなドラマを作りたいのか想像がつきませんでした。

第1週の印象は、なんだコメディーか。。という感じ。ピン子さんが女子高生の服を着る異常さと、宮崎あおいちゃんがおばさん言葉を喋る異常さを前面に押し出したドラマなのかなと‥。ところが、このドラマは(結果的には?)そうではなかったようです。2週目以降、コメディー度合いはどんどんと鳴りを潜め、代わりに怒涛のごとくの感動ストーリーが登場します。‥なんと、このドラマの正体は感動ドラマだったのです。

そして皆が、ピン子を待ちわび‥、ピン子に涙した‥

ここに、視聴者の度肝を抜く大仕掛けがあったと思います。私もそうですが、まさか泉ピン子さんを毎晩待ちわびることになろうとは思いもしなかったのではないでしょうか。そしてピン子さんの演技で感動の涙を流すことになろうとは!!、やられたという感じです。そしてソレこそが、このドラマが名作だろうと思われるひとつの理由にもなっているかと思います。それだけ内容がいいのです。特にお気に入りの俳優さんでなくとも、ドラマに惹きつけられるのは内容がいい証拠です。ピン子さんという、若い人にとってはある意味マイナス要因(〜汗)を跳ね除けて多くの人の心を掴んだのはその内容の良さにあると思います。

まぁ、DVDも出ていますので、騙されたと思って一度ご覧になることをオススメします。ところで、夜ドラはそんなに全部DVD化されているわけではありません、どうも視聴者からの要望が多いとDVDが出されるみたいです。これまでDVDが出ているのは放送されたドラマの5割程度でしょうか‥。「ちょっと待って、神様」も要望が多かったのだろうと思います。‥そして確かにそれだけのモノがあるドラマなのです。

「秋日子かく語りき」〜「ちょっと待って、神様」

いいドラマになる必要条件は、原作の単なる模倣ではないこと

このドラマには原作があります。大島弓子さんの短編「秋日子かく語りき」です。メインのストーリーは一緒、でもドラマではかなり膨らませてありますし、伝えたいメッセージも漫画とドラマでは違うと思います。こういった、単に原作を模倣しないものは、原作の枠内からはみ出てしまう分だけ原作を超える可能性を秘めています。ただ、原作が好きな人にはたまらなく嫌な部分かもしれません。まぁ別物と考えればいいのですけど‥ね。今回のドラマの場合、タイトルも別になってますので、大島弓子さんの原作好きな方々の抵抗も少しは少なかったかもしれません。

女子高生の秋日子とオバサン(専業主婦の竜子さん)は道でぶつかり、オバサンはその事故でなんと死んでしまいます。一方の秋日子は奇跡的にかすり傷で済むのですが、その運命に満足できないオバサンは秋日子に入れ替わりを要求、なんとしばらくの間、秋日子のカラダに入って現世に戻ることを許されます。オバサン化した秋日子の言動を友人の薬子が客観的に記録するのが漫画のほうですが、ドラマでは薬子は単なる親友の一人で、物語自体はオバサンがのり移った秋日子がまき起こす騒動を幽体?となって眺める秋日子本人の一人称で語られていきます。原作では秋日子本人はずっと天国にいることになってますので、この秋日子本人が現世にいるトコはドラマのオリジナル設定です。

ドラマでのオリジナル内容の広がり

ドラマの方では、竜子さんの家庭の問題、秋日子の家庭の事情がそれぞれにあり、ストーリーが進むにつれてそれぞれの悩みなどがどんどんと表面化してきます。最初は単なる入れ替わりのドタバタコメディーだったのが、2週目になると、そんなドタバタ面はだんだんとなくなり、隠された深刻な問題がどんどんと噴出してきます。

まずは竜子さんが家族にどう思われていたのか‥について。最初はイラナイお母さんだったのか‥と思いきや、実は「空気」のように、存在していた竜子さんがいなくなって、何かが足りないことに気づく家族。しんみりしてしまいます。そして、夫・一夫、息子(春夫)・娘(リサ)にもそれぞれに問題が起こり、竜子さんが秋日子のカラダを使って取り組み解決していきます。

そして、一方の秋日子の友人たち(薬子、茂多)、秋日子の家族と、秋日子本人の問題。次第にこちらにも焦点が移っていきます。入れ替わりを隠している秋日子に対して、隠し事をしてると詰め寄る薬子たち。そして秋日子のため(秋日子に力をくれる友人たちに応えるため)に、本当は誰にも話してはいけない入れ替わりの秘密を敢えて話す決心をする秋日子(竜子)。2つの家庭と、秋日子本人の生きる力に関する問題がドラマの中で繰り返し取り上げられていました。そしてそれらのストーリーの常に中心にいて語り・演じていたのが宮崎あおいさんでした。

宮崎あおいさん

若手実力派女優

宮崎さんといえば、映画「EUREKA(ユリイカ)」「害虫」、ドラマだと「R−17」とかにも出ていて、若手女優の中でも筆頭と言われている方です。ただ、NHKのドラマにはおそらく今回はじめてくらいの出演で、その力量は如何なく発揮されていたと思います。

とにかく、演技が安定していて危なっかしいトコがないので安心してドラマの世界にのめりこめる感じです。また竜子さんがのり移っているときにはオバサン演技となるのですが、これもうまい!演技力があるってのはこういうことなのかなと改めて関心してしまいました。

竜子入った秋日子、秋日子本人

宮崎あおいさん演じる秋日子は、竜子さんがのり移っている秋日子と、秋日子本人(幽霊状態となって、竜子さんの近くにいる)の2役で登場します。竜子さんは何事にも前向きで、よく笑い、ビシビシと指摘もします。一方の秋日子はあまり笑わず、常にさびしげな顔をしています。この2人を宮崎さんはドラマの中で巧みに使い分けています。

最終話、竜子さんは秋日子の体から抜け出し、秋日子本人がもとに戻るのですが、その際に見せる笑顔はそれまでの竜子さんが入っている時の秋日子(結構よく笑ってました)とはまったく違う微笑み方だったりします。このドラマでは秋日子本人が笑うシーンはほとんどありませんした。ああ、秋日子ってのはこういう風に微笑む女の子だったんだ‥、とはじめて気づいた瞬間でもありました。そういったトコでは本当に宮崎さんの演技の才能の非凡さを感じずにはいられませんでした。

 

六番目の小夜子

知ル人ゾ知る、あまりに有名なドラマって感じですね。
専門ファンサイトも充実してるので‥ここでは超簡単に‥笑

往年のNHK少年ドラマシリーズの再来!

少年ドラマってのはこうでなくっちゃ

NHK「少年ドラマシリーズ」を知っている方はいまどのくらいいるのでしょうか??特にリアルタイムで見ていた人にとっては、この「六番目の小夜子」はあの当時のドキドキ感が蘇ってくる作りになっていることだと思います。きっと原作者(恩田陸さん)、音楽(cobaさん)、そして演出家(遠藤理史さん等)のみなさんが「少年ドラマシリーズ世代」だということとも関係しているのでしょう。

実は私自身も「少年ドラマシリーズ」世代なのです。。当時私が見ていたモノ、特に記憶に残っているのでは「タイムトラベラー」「夕映え作戦」「謎の転校生」「未来からの挑戦」‥などなど。。シリーズ最後の方の「七瀬ふたたび」などはもうあまり見ていませんでした(^^; (もちろん筒井康隆さんの原作は読んでいましたけどね。。)

六番目の小夜子、が放送されたのはNHK教育の「ドラマ愛の詩」枠、まさに以前の「少年ドラマシリーズ」の視聴者世代(中学生前後)を対象にして件のドラマ枠を再び蘇らせた感じの放送枠です。そこで放送された数あるドラマの中でも、特にこの「六番目の小夜子」は今でも傑作の呼び声が高い作品です。それはこのドラマのミステリアスなテイストが往年の「少年ドラマシリーズ」を彷彿とさせていたことも理由の一つにあるのではないでしょうか。。既に再放送が3回もされているところにもこのドラマが世間でも非常に評価されていることが伺えます。

毎回次々と起こる謎かけ、緊張感の溢れる音楽、沸き起こる疑念‥、そして‥友情。メインターゲットである若い世代(中学生くらいか?)がこのドラマを見ることによって、‥かつての私たちもそうだったように‥、何かが自分たちの中に何かが芽生える‥そんな感じのドラマ作りになっていることは確かだろうなと思います。

そして私たち、かつての少年少女がこのドラマをみるとあの当時のドキドキ感が鮮やかに蘇り、とても懐かしい・ピュアな気持ちになれるような感じがするのです。。DVDも出ているこのドラマ、まだ見ていない人は要必見だと思います。

サヨコとは何だったのか。。

西浜中学に伝わる3年に一度現れるというサヨコ伝説‥その「6番目のサヨコ」の年

このフレーズだけでも何かが起こりそうでワクワクしますね。ここらへんの設定は原作「六番目の小夜子」にもあるので、原作者の恩田陸さんによるところが大きいと思います。ただ単に原作を忠実にドラマ化しただけでは決して原作を越えることはできない。。ドラマ「六番目の小夜子」の凄いところは、原作にはない主人公・潮田玲をもってきて彼女を中心に物語を再構成したことでしょう(原作での主人公は津村沙世子)。

原作でも大活躍するもう一人の主人公・津村沙世子に加え、このドラマオリジナルの主人公であり普通の少女でもある潮田玲に悩ませ考えさせ活躍させることによって、原作とはまた違ったドラマ「六番目の小夜子」の世界を見事に花開かることに成功したと思います。そしてそれはかつて少年たちを魅了したドラマと同様に現代の少年少女を魅了するドラマともなったのかな‥と思うのです。

さて‥ドラマの中での西浜中に伝わる伝説の「サヨコ」とは結局何だったのか‥??、それはまるで糸の結び目のような存在で、からんだ糸(=謎)をときほぐしていくと最後には消えてしまうような‥そんな存在だったような気もするのですが、ドラマの中でのカトーと関根秋のセリフ‥

サヨコなんていない‥、サヨコはいつでもいる

この言葉の中に、私はこのドラマの中でのサヨコの本質があるようにも思えました。また同じシーンの少し前にカトがいったセリフ

ちがう!、‥そんな風に小夜子を使っちゃダメなんだ。
たたりのせいにしたんだ、‥そうすれば楽だから‥
そうやって小夜子は自分の一番弱いところにつけ込んでくる。

のあたりもかなり重要だったかなと感じています。こんな重要なセリフを主役たちでなく、脇役のカトに云われるあたりがNHKドラマだな〜とも思いました(^^)

 

イグアナの娘

菅野美穂さんの出世作ですよね。
岡田恵和さん脚本、これは名作といえましょう。

テレ朝が生んだ名作ドラマですね。

イグアナの娘、は1996年4月〜7月まで、テレビ朝日系の月曜20:00〜20:54(月曜ドラマ・イン)枠にて放送されました。主演は当時まだアイドル活動中だった菅野美穂さん。このドラマでの演技から本格女優への道をばく進し始めた菅野さんが大活躍の感動ドラマです。実は私は放送当時はほどんど見てません(^^;、一部断片的に見た記憶のある部分もありますけど。最近DVDでこの作品を見ていたく感動したことから感想を書こうという事に相成った次第です。。笑

原作者・萩尾望都さんについて

花の24年組

少女漫画を好きな方で萩尾望都さんの作品をまだ読んだことがないといったらちょっとモグリと思われてしまうかもしれませんよね。沢山の少女漫画を読んでいくといつかは行き着く漫画家さんです。そしてその作品群には感動させられてしまうモノが多数あるわけです。萩尾望都さんと同世代(もっと直接的には生まれた年)は非常に少女漫画家さんの豊作年だったみたいで、花の24年組、といわれています。竹宮恵子さんや、大島弓子さんも同年ですよね。つまり皆さん昭和24年生まれの漫画家さんだった‥ということです

萩尾さんは少女漫画といっても人間の心の中まで踏み込んだ作品を多く残していて、従来の少女漫画(ア・ボーイ・ミーツ・ア・ガール‥ね)とは明らかに一線を画した作品を多数発表しています。萩尾漫画には少女漫画という枠を遙かに越えてしまっているとしか思えないようなものが目白押しなのです。ちなみに私のお気に入りはSFだと「銀の三角」、非SFだと「メッシュ」とかかな(^^)。そして萩尾さんの作品は‥モチロン長編作品でもそうなのですが、ちょっとした短編とかでも考えさせられる作品が目白押し。。そして1991年に発表されたこの短編漫画「イグアナの娘」もちょっと考えさせられる、ある意味ドキッとするような作品でした。

漫画、イグアナの娘、について

まずはお断りですが‥私はあくまで漫画とドラマは別モノとして考えています。原作である短編の漫画作品と11回の連ドラであるドラマとを同列に語ることは絶対にできないと思いますし、その面白さのポイントも違ってきていると思います。ここではまず漫画のことについて超簡単にだけ触れておきたいと思います。

母娘のあいだに横たわる近親憎悪‥なのかな?

漫画の方に横たわるテーマというか‥中心的なものはこれかなって。。母親にとって娘とは時としては自分を映す鏡でもあるわけです。母親はその娘の中に自分自身を見ますが、それがもし自分が嫌っているものだったら‥。。イグアナの姫だった母親が生んだ自分の娘がイグアナに見える、ということはある意味人間の中に横たわり、そして自ら気づかない事も多い自分自身への憎悪感を自分の分身である娘に発見し、そしてそれを嫌ってしまうことの心理を巧みに具象化したものだったかな。。と感じました。

残念ながら私はまだあまり原作について(他もですが‥?汗)解釈できていませんので、この辺で原作漫画に関する感想はおしまいにします(^^;、でもとっても良い漫画なので是非読む機会があったらご一読されることをオススメします。そして‥ドラマの方は原作を忠実にするというよりもそのエッセンスをいただいてスタッフの方が更に独自の世界を展開したまったく別モノであると思っています。原作が好きな人には模倣作品である原作付きドラマは嫌いだって方もいるみたいですけど、私としてはドラマは別物、原作もドラマもとってもいい作品だと思っています。

‥ということでさっそくドラマの方へ‥

ドラマ・イグアナの娘

月曜ドラマ・インが生んだ名作ドラマ

「トンビがタカを生む」というワケでもありませんが、このドラマが生まれた枠が月曜ドラマ・インだったというのはある意味とっても象徴的な感じですね。。本当にドラマはどこからいいものが飛び出してくるのか分からない‥、ということを如実に表している感じです(^^;、

月曜ドラマ・イン、はかつて若い視聴者をターゲットにして月曜夜8時台に放送されていた‥どちらかといえばアイドルドラマを放送するドラマ枠だったのだと思います。その枠で放送された他作品を見てもそんな感じだし〜‥なんか珍妙な作品とかも多い感じで‥(^^;、で「イグアナの娘」でも奇妙なイグアナの着ぐるみが頻繁に登場しますし、珍妙ドラマといわれればそうなのかも。また月曜ドラマインのアイドルドラマ路線はちゃんと守っているって感じです。主演の菅野美穂さんは当時まだアイドル路線でのウリだったし、(超かわいい)榎本加奈子さんも出ていたし、佐藤仁美さんもいたし、岡田義徳くんも、小嶺麗奈さんも。。。ところがこのドラマに限ってはこれがタダの珍妙ドラマ、アイドルドラマとしてだけでは終わらなかった‥というところが凄いトコだと思います。。

あんなチャチなかぶり物のイグアナなのに。。

いまでもこれだけは云えますが‥毎話かならず登場するイグアナの造形は何度見返しても‥かなりチャチぃです(^^;、もし他のドラマであんなイグアナの着ぐるみが出てきたら‥それだけでコメディーだし雰囲気ぶちこわしですよね。。でも何故か(笑)このドラマでは‥チャチなイグアナが頻繁に登場するにもかかわらず‥見る方の集中力がそがれることはなかなかありませんでした。。さてさて‥何故でしょう??

その理由の底には「ドラマの面白さ」に関係する普遍的な要因があるのかなと思います。このドラマが成功した理由に、(1) ストーリーが洗練されている、(2) 演出がうまい、(3) 役者の演技がうまい、の3つのバランスが非常にヨカッタということが挙げられると思います。そして今作られている多くのドラマにはこの3つのバランスの欠けているものが多いのではないかなとも思うのです。たとえドラマの途中で頻繁にチャチなイグアナの造形が出てきても見ている私たちの方でそれを頭の中で置き換えてしまうだけの吸引力(脚本力、演出力、演技力)が「イグアナの娘」には十分に備わっていたのだ‥と思うのです。

ちょっと話はズレますが、このストーリーがしっかりしていると‥とことかは、故・手塚治虫さんの漫画とかにも通じるトコがある気がします。手塚さんの絵ってそんなに上手くないし、デッサンだってちょっと変な感じもする。。でもそれでもとても面白い作品ばかりです。‥それはストーリーが面白いからでしょう。。そういう魅力のある作品に出会うたびに、人は‥もし話の内容が面白いとさえ感じられれば‥表現されている絵の綺麗さとかは頭の中で自分たちで勝手に置き換えることができる生き物なのだ、と改めて感心します。

それがこのイグアナの娘の場合はイグアナの造形に出てきているのかなと。。あのイグアナだけ単体で見てしまれば「ちゃちいドラマ」という烙印が押されかねないのですが‥それを補って余りあるだけのストーリー、演出、そして演技がそこあった‥ということがこのドラマをいまだに名作たらしめている一因なんだろうな〜と。。そういえば、漫画「ガラスの仮面」で主人公・北島マヤが学校の体育館で独り芝居をする下りがあるのですが、跳び箱をひっくり返してそこに乗って船に見立てて演技をすると‥見ている観客たちが演技に引き込まれて本当にそこに船の情景が見える‥という話がありました。。まさにソレとかも同じですね(^^)

若手の俳優たちの演技が光ったドラマ。。

アイドルドラマなので若い出演者が多いのですが、その中でも演技の達者な人たちが集まったのも勝因だったと思います。菅野美穂さんをはじめ、岡田義徳さんや、佐藤仁美さん、小嶺麗奈さん、榎本加奈子さん‥みなさんとってもヨカッタです。若手だけでなくサポートする周りの人もいい感じでした。。一番不安要因(?)のワイン通・川島なおみさんですら(〜?笑)このドラマでははまり役といった感じでした。。ドラマをぶちこわす人がいなかったというのも勝因ということなのでしょうか。。笑

中でも菅野美穂さんと佐藤仁美さんの2人の存在は大きいですよね。。この2人の演技力でドラマはどんどん面白くなっていきました。。菅野美穂さんは今でこそ沢山のドラマに出ていて、その安定した演技力で評価も高いですけど、この頃はまだそんな名声もなく、このドラマを通してその実力を発揮させどんどん評価を上げていったのかなと思います。また佐藤仁美さんもヒロインの親友という地味な役柄でしたけど、その存在感は抜群でした(特に後半では‥ね)。

親友がいれば乗り越えられる、大抵のことは。。

これは佐藤仁美さん演じる三上伸子が菅野さん演じる青島リカにいった言葉です。このセリフこそこのドラマ自体のキーワードなのかなと思います。この2人の友情を通してのリカの成長がとっても感動できる要因の一つになっていました。。。そしてその主張は原作にはなかったもので、ドラマでのオリジナルです。原作の持つ流れをもちつつ、さらにそこに友情というエッセンスを加えて主人公のリカを成長させていったドラマスタッフに脱帽です。

菅野美穂 x 岡田恵和 x MMJ

これはもしかしたら名作を生み出す勝利の公式(もちろん解あり)なのかもしれませんね。岡田恵和さんの脚本、菅野美穂さんがヒロイン、そして制作にMMJ(メディア・ミックス・ジャパン)が担当したドラマ‥そこには名作の誉れ高いものが揃っています。この「イグアナの娘」もそうですし、同じテレ朝系で放送された「君の手がささやいている」シリーズもこの組み合わせでの作品でした。「君の手が〜」もとってもいいドラマで、視聴者の評価も高く、泣けるドラマでした。。そして今、関西テレビから放送中の「アルジャーノンに花束を」もこの組み合わせの作品です、さて‥いかがでしょうか。。

 

宇宙料理戦プラネットボンバー@料理少年Kタロー

これもこの回だけ、これがNHK教育のドラマとは(@@;、ドラマの常識を越えるような内容とテンションの高さ‥凄すぎです。。笑

ドラマ愛の詩は凄いですね

「六番目の小夜子」を生み出した枠ですが、ああいったホラーテイストでもなく、お遊び味をたっぷりにちりばめたのが「料理少年Kタロー」です。「六小夜」が東京の洗練された作品であるとするならば、「Kタロー」はコテコテの浪速テイスト。さすが大阪放送局(BK)が作っただけあります。そしてそれだけならまだ”関西風”ってだけなのですが、その中でも第8話「宇宙料理戦プラネットボンバー」はさらにその関西風味の枠さえも突き破って彼方に飛んでいった感があります。アレはAKでは絶対に真似できないかなって‥(^^;

異常テンションのミュージカルドラマ

このドラマを遡ること1年前、同じNHK大阪製作で、「浪速少年探偵団」がありました。その中にも1話だけミュージカル風の内容があったようです。どうやら製作している人はほとんど同じ(^^;。そして出演している人もかなりかぶっているようです。どうやら最初から今回の話は企画されていたのでしょう。その証拠?に、「料理少年Kタロー」の主題歌(「あつくるしいぜ」)の内容自体がこの回の話そのマンマですから‥(^^;。とにかく歌って踊って‥、内容はあとから付け足しって感じでもありますが、そこは脚本・犬童一心さん(この回だけの脚本担当でした)、非常によく練られています。しょっぱなから異常テンションでひきつけて、そのまま突っ走っていったという感じでした。

これをまたまじめが身上のNHK、しかもNHK教育のドラマでやるのってがまた非常に効果抜群で、見た人誰もを惹きつけ、ドラマ史上でも伝説の回(内容)となったと思います。

内容について

執筆中(^^;

てか‥もう執筆する気力もないかも‥汗。
アドレナリン放出後の脱力感ってのが視聴後のいちばんの感想ですね〜笑。 とにかく必見のドラマです。内容に関しては下記リンク先のHPなどへ‥(^^;

 

他HPにあったドラマ、宇宙料理戦プラネットボンバー@料理少年Kタローの感想

執筆完成するまでこちらを見てて下さい。やっぱこの回は人気がありますね〜(^^)

君は天然色(2001.11〜12)

熱くるしいぜ! 「料理少年Kタロー」

なぜか「プラネットボンバー」の回だけ強調色の赤字となっている公式HP再放送案内

NHKさんもイチオシ‥笑

ドラマ愛の詩「料理少年Kタロー」再放送のお知らせ@NHK

 

 

なぎさホテルにて@ビタミンF

なぜか紹介はこの一片だけ、‥とてもよく練られた奥深い話です。。

ビタミンFとは
ビタミンFは、不可欠不飽和脂肪酸とも称され、ネズミでこれが欠けると<皮膚炎>や<脱毛>が起こり、尾に鱗状のカサブタが生じ(鱗状尾)、成長が止まることが知られていますが、人間や爬虫類でビタミンF欠乏症は知られていません。

これは違いますね↑(^^;、本当はこっち。。↓

「炭水化物やタンパク質やカルシウムのような小説があるのなら、ひとの心にビタミンのようにはたらく小説があったっていい」(著者)

原作は重松清(しげまつきよし)さんの第124回直木賞受賞作品です。原作の中には7つの話が入っていて、いずれの話にも中年(30〜40代)のお父さんのいる普通の家庭に起こった出来事が描かれています。

ドラマ「ビタミンF」は2002年6月にNHK・BS2で放送されました。ドラマでは全部で6編の話があり、その中の1話が「なぎさホテルにて」です。このドラマではいろいろは面白い「仕掛け」がしてありました。まず脚本&演出はその回毎に変わります。「なぎさホテルにて」の回の脚本は岩松了さん、演出は高橋陽一郎さんでした。また各話登場人物が入れかわりますが、必ず?前の回の出演者と次の回の出演者が一人ずつ端役で登場するのが"お決まり"だったようです。「なぎさホテルにて」では露天風呂シーンで前話に登場の大杉漣さんが、ホテルチェックアウト後に清掃係のおばさん役で次話出演の李麗仙さんが登場してました。さらになぜか各話で犬童一心監督作品「金魚の一生」がちょっとだけ流れていたりもしてました(^^;

なかなか遊び心がいっぱいのシリーズだったようです。

なぎさホテルにて

2組のカップル

お話はとある観光地?、なぎさホテルにやってきた2組のカップルのあいだでのちょっとした出来事です。一組目は結婚??年目のちょっと倦怠期を迎えつつある30代くらい?の夫婦(光石研さん、洞口依子さん)、小学校低学年〜幼稚園くらいの2人の子供連れでやってきます。以前ダンナ様がこのホテルを利用したことがあって、わざわざ彼のご指名で来たみたいです。奥さんはそんなダンナさんが以前いったい誰とやって来たのかをちょっと気にしてますね。。それがいつだったのかはフロントでのチェックインの時にさっそくばれてました。。15年まえの旦那さんの誕生日だったみたいです。

このご夫婦は子育て真っ最中で、以前ほど二人の関係にときめかなくなって、倦怠期に入ったって感じです。愛の質的な変化のまっただ中なのでしょうか。。そしてそんな二人に子供の方も何かを感じ取っているようです「お父さんはお母さんが嫌いなの?」と息子に問いかけられたりもしていましたね。

さて2組目はまだ結婚してないカップル、というか元カップルでしょうか‥(水橋研二さん、藤谷文子さん)。彼女の方は1週間後に別の男性との結婚を控えていて、元彼の誕生日にドライブに誘い出します。彼の方はなぜそんな時期に彼女からドライブに誘われたのか理解できずに連れ出されて来たって感じです。ドライブに疲れてちょうどそこにあったこのなぎさホテルに立ち寄ります。。最初は休憩だけのつもりだったけど、どうせ1泊分の料金を払っちゃったのだから‥という彼女のオシもあって結局なぎさホテルに1泊することになります。

未来ポスト‥、配達されるタイプカプセルみたいなもの

このなぎさホテルのフロントには「未来ポスト」が置いてあります。。未来の時を指定し、相手に宛てて手紙を書いてポストに投函しておけば、指定された時にその手紙が配達されるという仕組みのものです。この未来ポストがたまたま同じ日にこのホテルにやってきた世代も違うこの2組の男女を巧みにつなぎ合わせていきます。。

年輩カップルは15年まえにダンナさんが元彼女(別の男性と結婚してしまった)とやってきた時、その彼女が未来ポストに手紙を投函している過去がありました(10年後の未来に宛てたその手紙は結局ダンナさんの手元には届かなかったようです)。そして若い方のカップルはまさにその当時のダンナさんの状況でホテルへ来訪していたのです。時を越えた2つの事象がひとつの時の中で同時進行している感じです。。このあたり‥物語としてとてもうまくできているなと感じました。

ドラマの映像的にも、例えば中庭に設置されたカフェに座って話をする旦那さんと奥さんのシーン。その2人の遙か後ろ、バックの岸辺で戯れる若いカップルの2人が小さく入っています。望遠レンズで捉えたこの2組のカップルの対比は見事です。はるか遠い過去(後方ではしゃぐ若いカップル)とそれから年を経て静かに語らう結婚後の男女(しかもちょっと不協和音?)、時間を距離に換えた素晴らしい構図でした。

届けられた1通の手紙

ダンナさんが過去にこのホテルを訪れた時、当時の彼女(自分の知らない女性)が未来に託して書いた手紙にはいったい何が書かれていたのか?奥さんは知りたがります。そんな中、その差出人(ダンナさんの昔の彼女)からダンナさん宛の手紙をホテルの従業員から預かることになります。‥ダンナに黙って開封しちゃう奥さん(^^;。。しかしそこに書かれていたものは奥さんが読めないフランス語でした。フランス語が読める人を探す奥さん、そこに現れた人が同じホテルに偶然泊まっていた若いカップルの彼女の方だったのです。

そしてフランス語で書かれた手紙の解読。この手紙は当時未来ポストに託された手紙そのものではなく、その当時に未来ポストに託した手紙の内容を後悔し、謝るための手紙でした。当時未来ポストに投函した手紙に何が書かれていたのかは明らかになりません、けどそこに書かれていたであろう内容はだいたい想像できそうです。なによりもそれを代理で読んでいる若い彼女には痛いほど判ったかもしれません。なぜなら手紙を訳す彼女は当時ダンナさんとこのホテルを訪れた手紙の差出人の女性と状況がまったく同じだったからです。。

15年前。ダンナさんは当時つきあっていた元彼女とこのホテルにやって来ました。その女性は別の男性との結婚を1週間後に控えていて、元彼のダンナに引き留めてもらいたくて彼の誕生日に一緒にホテルにやって来たのでした。その状況はまさに手紙を読んでいる若いカップルの状況そのままだと見て取れます。手紙ではその当時の彼女の心を冷静に分析し、反省し。またその後に起こるだろうこと(読んでる彼女にとっては未来?)を暗示しています。結局見合い結婚したその相手とはうまくいかなかったこと。未来ポストに当時託した手紙は自分と彼(ダンナさん)との大切な思い出を壊す内容であったこと。いまはソレを反省し是非謝りたいと思っていることなどが綴られていたのです。

手紙を解読している若い彼女(藤谷さん)は途中で彼に耳打ちしてその場から外させましたね。。自分の気持ちを悟られることを恐れたのでしょうか??。。きっと前の日の晩に彼女が彼に書いた未来ポストへの手紙の内容は、15年前に書かれた手紙と同じ内容だったのではないかと想像されます。。そしてそれが将来どうなるのかを‥この届けられた手紙が語っているという構図です。

未来ポストは過去の想いを未来に届けることができます。しかしこのドラマでは未来ポストを通じて、過去に同じことをした別の人の手紙という形で"自分の未来"から手紙が届けられたのです(特にフランス語を訳してあげた若い彼女にとっては)。

それぞれの出発

この女性同士のフランス語で書かれた手紙を介したシーンが、物語に登場する2組の男女をつなぐ唯一の接点となっています。そのあとにはもう会うこともありません。。奥さんがお礼をいいに部屋を訪ねると若いカップルは既にチェックアウトをしてしまっています。‥未来ポストに投函するハズだった手紙を部屋に置き忘れて‥‥

若いカップルの方の女性、‥結婚を1週間後に控えて元彼氏をつれてやって来た彼女‥、は自分の手紙を未来ポストに投函はしなかったようです。掃除のおばさんからそれを託された奥さんもまたその手紙を未来ポストには投函せず、持ち帰ってしまいます。そうすることが手紙を訳してくれた彼女へのお礼だったのでしょう。。私の感想としては、当人(手紙を書いた彼女)もその手紙はわざと未来ポストに投函せずに置き忘れたのだろうな‥と思いました。

若いカップルはその後、潮が満ちてきた"海の道"に出てはしゃいでいます。2人がヨリを戻したかどうかはこのドラマでは語られていません。そのまま彼女は1週間後に見合いの男性と結婚をしたのかもしれません。。でも元彼氏とやってきたこのなぎさホテルでの思い出は未来にわたってきっと素敵なものになることでしょう。。

そのときの気持ちを未来に託さないこと、思い出にすることによって、素敵なモノとすることができるということなのかもしれません。。では未来ポストなどない方がいいのか‥と云われれば案外そうでもないのかもしれません。特に若い彼女はその未来から来た手紙によって自分が何をしようとしていたのか、いま何をすべきかに気づくことができたのかもしれませんから‥ね。

一方の奥さんは旦那さん宛に届いた手紙を読んで、ダンナさんの過去あったことを知るわけですが、きっと今以上にダンナさんを信頼していくことになりそうです。そのまえに読んでしまったことを隠蔽しなければなりません。同じ封筒をホテルの支配人から貰ってまた封をし、何喰わぬ顔で手紙をダンナに渡していましたね‥(^^;

なぎさホテルの所在地

いってみたいですね。。

さてさて‥このドラマの舞台になった「なぎさホテル」、現実にはいったいドコにあるのでしょうか??そばには干潮時にだけ島に渡れる"海の道"があって風光明媚な感じのところです。。このドラマのロケに使われたであろうホテルが判りました(^^)

ドラマ冒頭で若いカップルがホテルに入ってくる直前、車の運転シーンで一瞬だけ道路標識板が見えますがそこに"土庄港"と書かれているのが判別できます。そしてホテルの近くから島に渡れる浅瀬。。それにピッタリ当てはまるホテルが1つあります。香川県小豆島にある小豆島国際ホテルです。

このホテルにはエンジェルロードというホテル左側に並んだ4つの島(余島)に干潮時にだけ歩いて渡れる瀬があります。ホテルのHPを見ると室内の内装(備え付けの椅子)、グリルのテーブルや椅子がドラマでそのまま使われていることが判ります。おそらくココでしょう。。非常によさそうなところなので機会があったら是非いちど行ってみたいですね。。(でも多分そこに"未来ポスト"はないのでしょうけど‥笑)

小豆島国際ホテル

他HPにあったドラマ、なぎさホテル@ビタミンFの感想

この方、結構褒めてますね(^^)

ドラマに言いたい(Vol.134 )

 

20年間待った女@世紀末の詩

いまでも名作の誉れ高い野島伸司脚本作品「世紀末の詩」。
一話完結のドラマとなっていてどの回の話もとても奥が深く泣ける話です。
その中でも特にさい@さいがオススメなのがこの第10話「20年間待った女」です。

本物の愛を求める世紀末の詩人たち

そうだ‥俺は詩人になった。‥世紀末の詩人だ。

大学の学長選に破れ、家庭も崩壊し、すべてを失った大学教授の百瀬夏夫(山崎努)、そして結婚式当日に教会から花嫁に去られてしまい会社も辞めた野亜亘(竹野内豊)。この2人の世紀末の詩人たちが真実の愛を追い求める話です。彼らと周りの人たち、‥里美先生(木村佳乃)、佑香(松本恵)ら‥、は毎回出会う様々な人たちの愛の姿を見て考え議論し、その数々の出来事の中から真実の愛を追い求めていきます。ある意味非常に哲学的なドラマであるともいえましょう。

ドラマ放送時には視聴率的には爆発的なヒットとはいえないものだったと記憶しています。しかし野島伸司さん脚本の作品であることに加えて、このドラマに対する根強いファンもいて今でも多く語り継がれているドラマの1つだと思います。

毎話のゲストによる1話完結型ドラマ構成

毎話、数人のゲストが登場します。そのゲストと物語の主人公である野亜亘、百瀬教授らとの出会いの中で各話毎に物語が展開していきます。そして常にそれらの話の根底には「愛とは何か?」があります。記念すべき第1話は広末涼子さんがゲストで、待っている恋人に忘れられてしまった幽霊役でした。他にも第9話「僕の名前を当てて」では大沢たかおさんなど、毎回素敵なゲストが目白押しでした。

各話ともにそれぞれ人気があると思いますが、特に泣ける話として有名なものとして第5話の「車椅子の恋」があります。三上博史さんと純名里沙さんゲストでギリシャ神話のオルフェウスの話しをモチーフにとった泣ける切ない話でした。また谷啓さんがゲストでチャップリンの名作「キッド」を思い出させる第6話「星の王子様」などもいい話でした。そしてそれらと同じくらいもしくはそれ以上に泣ける話が今回紹介する第10話「20年待った女」です。

20年間待った女

牧野冬子という。俺がこの世で唯一愛した女だ‥

この回のゲストは杉浦直樹さん、永島暎子さん。アイドルや人気若手俳優が多く出ている他の回のゲストに比べると一見非常に地味な感じにも見えるのですが‥でもこれはある意味もの凄く豪華なゲストです。テレビの連続ドラマの1話の中で彼らと山崎努さんの共演なのです。映画でもこうはいかないかもですよね。まぁ実際には山崎努さんと永島暎子さんが直接会うシーンはないんですけども。。

いよいよ体調が悪く死期を悟った百瀬教授(山崎努)は亘(竹野内豊)に自分が結婚前につき合っていた女性・牧野冬子を捜すように依頼します。教授は買い物かごを持った冬子を見たということでこの町にやって来たのでした。再就職して働きはじめた亘でしたが教授のたっての頼みで探し始めます。折しも学長選で争ったかつての友人・大島(杉浦直樹)も教授を見舞いにやって来ます。大島もまた学長選には勝ったものの孤独な王様となっており、破れた百瀬教授と同じもの(=真実の愛)を求めていたのです。

まるで違う生き方を強いられている私たちが最後に求めているものはまるで同じものなのだ。
あまりにも変わってしまう人間の時の流れの中でたった一つ変わらぬもの‥
ただそこに‥動かずにそこにある
ある‥いや‥そんなものは存在しないことも私たちは知っている
夢といってもいいだろう
それは‥女の愛だ。

大島学長の言葉です。彼らは変わらぬものとしての女性の愛を求めています。しかしそれが存在しない夢だろうことも気づいています。それでも求めようとしているのです。百瀬教授も死期が近づいた今、かつて自分が愛した冬子との間にあった愛が真実の愛があることに賭けています。それを確かめたくて亘に冬子を捜して欲しいと頼んだのです。

女は好きな人ができると前の人の事をあまり思い出すことはありませんから‥

里美先生(木村佳乃)は最初から非常に現実的に考えていて女性が昔のことを思い続けていることはあり得ないだろうと思っているようです。教授と里美先生との会話から、どうやら教授も女性がそのように考えることは重々承知しているみたい。ロマンティックに考えているのは一人亘だけのようです。亘が牧野冬子を(偶然?)見つけた時も「愛は変わらない」と一人はしゃぐ亘に対して里美先生は困ったような曖昧な感じで相づちを打ってます。そしてやっと見つけた牧野冬子の報に喜び咽びもせずに馬鹿騒ぎをしていた教授の態度に怒った亘に里美先生はこういいます。

百瀬さんはそんなことで貴方に探して貰ってたんじゃないと思うわ
ただ‥会いたかった。そして知りたかったんじゃないかしら。
女からみると凄いエゴイストに思えるから‥貴方の方がわかるでしょ?
ひょっとしてまだ自分を思っているのかって‥ううん、思っていて欲しいって
さっき貴方ははしゃいでいたけど‥女の私から見たらあり得ないわ
時計は女の方が遙かに早いの。百瀬さんもそれは判っている。
だから怖いのよ。不可能な望みに‥愛があるのかと賭けていることが‥

みんなではしゃいだ夜が明けて翌日、ミア(坂井真紀)と百瀬教授が外で待つ中、亘と大島学長が今は保育園の園長先生をしている牧野冬子に面会します。

貴方がおっしゃる愛というのがもしあるのなら‥、そんなイミテーションにどんな意味があるのかしら?

保育園の園長をしつつ、身よりのない子供を引き取って育てているという牧野冬子(永島暎子)。一度結婚して離婚しているという。百瀬にいまさら会ってどうするのかという冬子に対し、亘は、たとえもう愛が無くても教授に会って微笑んで欲しいと頼みます。しかし冬子はそれを断固として断ります。

私にお芝居をしろというの?‥無理だわ。
もうすぐ亡くなる人の気持ちを、例えお芝居でも受け止めることは私にはできません。
貴方がおっしゃる愛というのがもしあるのなら‥、そんなイミテーションにどんな意味があるのかしら?
‥‥
そこら中にある安物の愛という言葉ならいくらでも云ってあげるわ
でもあなた達が望んでいるものは「本当の」という意味でしょ?
だったら‥無かったわ

今回の話は最初からずっと希望のかけらにすがるような流れになっていました。昔のことは忘れて今を生きる女性という生き物に対して、今も愛してくれているのでは?という一縷の望みを託す行為は非常に空しく感じてしまいます。そして更にそれを決定づけるかのような牧野冬子本人からの言葉。さすがの野亜も返す言葉もなく帰ることになってしまいます。

しかしながらこの女性、真実の愛については非常にしっかりした考えを持っているようでした。死にいく教授に対して偽りの愛・言葉だけの愛を差し出そうとしないところとか‥。また教授が唯一愛していたといった野亜の言葉に反応もしてましたね。そして最後に彼女の本当の意図、隠された真実は思いがけないところから明らかになります。

夏夫と冬子‥季節は繋がらない。でもたった一つつなげる方法があったんです

戻る車の中で教授が持っていた貝殻の片われを見た亘。その貝殻は昔冬子と分け合ったものでした。亘は千秋(吉川ひなの)のことを思い出します。千秋はいつも貝殻のペンダントをしていました。同棲当時妊娠していた冬子は子供を堕ろして大学を辞めていったと教授は云ってました。でももし堕ろしていなかったら‥。そして野亜たちに云った事すべてがウソだったら‥。身よりのない子供を預かっている保育園。そしていつも沢山の姉弟と一緒にいる千秋。千秋は園長の娘だったのです。夏と冬をつなげる幾千もの秋。

真実の愛は確かに今でもそこにあったのです。

泣きどころはまさにここですね。絶望的な不安の中から奇跡が起こった瞬間でした。冬子は安物の愛という言葉ではダメだと云いました。そしてそのような言葉を百瀬にかけることもしなかった。でも愛はそこにあった。その愛は20年という年をかけて育てたものです。以前の回で愛は時間との関係があると教授も云ってました。百瀬は20年経って自分がすべてを失ってはじめてその愛を求め、そして冬子との真実の愛に出会ったのです。

教授の子供を産んでいた事実を野亜達に告げなかった冬子もなかなかニクイですが、千秋のところで車を止めさせずにそのまま通りすぎるように頼んだ教授もニクイですね。それでも結局会わなかったこの2人には通じるものがあったのだと十分に確信できます。それは繋がらない季節の名前を持つ2人を結ぶ名前を持つ少女、千秋の存在によって得られたのですよね。

この回の注目点

独白シーン

この回には沢山の独白シーンがあります。まずは大島学長(杉浦さん)の独白。学校の屋上でミアに向かって(といってもミアはちゃんと聞いている感じではないのでほぼ独白です)喋ってますね。そして教授(山崎努さん)の独白。里美先生に対して牧野冬子とのことを尋ねられて喋っているのですが、ほとんど独白になってました。さすがに山崎さん、迫真の演技でした。

永島暎子さん

そして牧野冬子(永島暎子さん)のセリフは一つ一つが重みがありました。僕この女優さん好きなんですよね。私が見たことあるのは、「深く潜れ」でトゥワイスの奥さん役。菅野さんのドラマ「恋の奇跡」で菅野さん演じる雪乃のお母さん役程度ですが、どちらも非常にピッタリはまり役でしかも重要な役どころなんですよね。この世紀末でも牧野冬子はこの人にピッタリという感じでした。

千秋ちゃん

千秋ちゃんはドラマの第1回からずっと毎回毎回かならず登場してました。いつも沢山の妹弟と一緒で、貝殻のペンダントをぶら下げていて。そしてなにより、ここまで来て改めて気づくのは各話の最後のテロップでは毎回かならず「牧野千秋」ってでていたことなんですよね。もっとしっかりテロップとかまで見ていたら「牧野冬子」という名前が出たところでピンと来てもよかったのかも。とにかくこの回の話って最初から最終話前に出てくる予定になっていたのだろうな‥と思いました。

 

とりあえず以上です

ということで‥思いつくものを書きつづってみました〜(^^)
またそのうち読み返して、思いついたことがあったら書き足して行きたいと思います。

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最終更新日:2005/4/19